通訳ガイド日記:十人十色 ~外国人みんな違って面白い~

通訳ガイドをしています。沢山の外国人から受けた驚きを記録していきます。たまに、自分の旅やガイドのことも書いていきたいと思います。

ジブリオタクなアメリカの男の子

つい先日、ジブリ美術館に連れて行ったアメリカ人オタクの話です。

 

50代のパパと19歳の息子とジブリ

現れた息子は、いかにもアニメオタクという風貌。

こんな感じで半分だけ緑のロングヘアでした。

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パパは、その付き添いです。

 

やったー!!ジブリオタクツアーだ♡

私はアニメオタクのツアーが好き。

というか、アニメオタクが好き。

経験に基づき、アニメオタクはいい人!と信じてます。

 

日本のアニメオタクも、海外のアニメオタクも共通する点。

好きな分野(アニメ&漫画)について話し始めたら、めちゃくちゃ早口で止まらない。

理解できないことも多々あるけど(←語学的にも、内容的にも)、オタクの人が話しているのを聞くと(見ていると)、こっちまで楽しくなってしまいます。

今回も弾丸オタクトーク楽しみにしていました。

 

が!!

彼(息子)は、全く無口。

まず最初は、挨拶程度の会話から。

私「昨日はよく寝れましたか?」 彼「まあまあ・・・(シーン)」

私「都内ではどこいきましたか?」 彼「色々・・・(シーン)」

とっておきの質問、私「ジブリは好きですか?」 彼「まあ・・・(シーン)」

この「ジブリは好きですか?」で食いつかないなら、ジブリオタクではないような(汗)

 

何を話しても、一言返すと、スマホに目をむけてしまう男の子。

『もしやジブリに興味はないのでは?』

『アニメ好きでもジャンプ系オンリーか?』

だんだん不安になってきました。

 

ジブリ好きじゃない人たちを、ジブリ美術館に連れていき、2時間も3時間もそこで過ごすのはかなり酷なことです。

実際、ジブリを全く知らない人たちが、現地エージェントの勘違いでジブリに行くことになり、飽き飽きしている姿を何度も見ています

今回もそのパターンでしょうか?

 

私「アニメ好き?」 彼「まあまあ・・・(シーン)」

私「ドラゴンボールとか?」 彼「うん好きだね・・・(シーン)」

会話は全く続かず、私にとっては辛い雰囲気のなか、ジブリへ到着。

ジブリ興味ないのかな・・・

 

しかし!! 彼は、ジブリの中に入った途端、別人になりました。

目の色が変わったのがはっきり分かりました。

死んだ魚の目から(←ごめんなさい。)、キラキラ輝く少女漫画の主人公の目に!!

 

入口のフレスコ画を見て、「トトロ」「キキ」「キャットバス」とぼそぼそいい始めました。

ステンドグラスのトトロや天井のポニョを見て満面の笑顔。

 

この目の輝きを見て、安心しました。

よかった!やっぱりジブリ好きだったんだ!

 

一緒に美術館を2時間まわり、ゆっくり見て、彼が見つけられない隠れているキャラクターを教えてあげ。

そのたびに素直に感動してもらえて。

本当に素直ないい男の子でした。

 

アニメオタクでも、(好きな分野について)話さないのは、驚きでしたが、

やっぱりアニメオタクはいい人でした。

 

#通訳ガイド #まつみか #アメリカ人 #ジブリ #インバウンド