通訳ガイド日記:十人十色 ~外国人みんな違って面白い~

通訳ガイドをしています。沢山の外国人から受けた驚きを記録していきます。たまに、自分の旅やガイドのことも書いていきたいと思います。

優しいシンガポールの信者さん

クライストチャーチで悲しい事件が起こりました。

移民を狙ったテロ。金曜礼拝が狙われました。

犠牲になったからのご冥福をお祈り申し上げます。

 

今日は、別の宗教ですが、信者さんツアーの思い出です。

シンガポールから、日本にきました。

みなさんの目的は、お布施です。

お布施をしにきたツアーです。

そんなツアーもあるんですね?!

宗教おそるべし!

 

宗教法人の本部にお布施に行く前に3日ほど信者さんとご一緒しました。

 

信者さんたち、それはそれは優しい。

思いやりにあふれています。

そしておおらか。

感情の起伏が激しくなく、←外国人は起伏が激しい傾向にあります。

いつも温かい雰囲気をもっています。

渋滞に巻き込まれても、天候が悪くても、行程を変更しなくてはならなくなっても、

文句は全く言いません。

まあ観光はついでで、あくまでも目的はお布施だからかもしれませんが。

 

車椅子のかなり高齢のおばあちゃんが娘さんと参加していました。

娘さんもすでに60代。←娘さんもおばあちゃんに見えます。

車いすをずっと押しているのもしんどい年齢です。

なので、誰から言い出すわけでもなく、交代で車いすを押すようになっていました。

若い子もすすんで車いすをおします。

おしつけがましくない助け合い、すばらしかったです。

 

自由時間に、何人かと個人的に話しました。

みんなお喋りで、よく話しかけてきます。

私一人が日本人という疎外感が全くありません。

 

悲しい過去があって、この宗教を信じるようになった人が多かったです。

驚くほど家族に不幸が重なり、

神にもすがる思い、で信じた人もいました。

おばあちゃんが信じているから、という人もいました。

 

私は、神を都合のいいときだけ(お願いするときだけ)信じてます。

日常生活で、神様を頼ったり、お祈りしたり、お礼を言ったりしません。

どちらかというと宗教は苦手、というタイプでした。

今も苦手かもしれません。

 

でも、この方々に会って、なんか少しだけ宗教を信じる気持ちが分かりました。

病気になり、その病気と一生つきあうことになってしまったら

家族がいなくなり、1人孤独になってしまったら

何かを機に、大きな借金を背負ってしまったら

何か今考えられないことが起こってしまい、自分が壊れそうになってしまうなら、宗教に頼るのもいいかな、って。

 

彼らはその宗教に一切勧誘はしてこなかったです。

自分たちが信じている、それでいい。という感じでした。

宗教のタオルは頂きましたが。

 

私はこのグループを担当して、宗教のグループに対する見方が少し変わりました。

 

#通訳ガイド #えむみか #シンガポール人 #インバウンド