通訳ガイド日記:十人十色 ~外国人みんな違って面白い~

通訳ガイドをしています。沢山の外国人から受けた驚きを記録していきます。たまに、自分の旅やガイドのことも書いていきたいと思います。

ガイドの言葉を怖がるオーストラリアのおばあさん

 

オーストラリア人のおばあさんを怖がれせてしまいました。

私が・・・ではなく、

私の言動が。

 

40人、お互い知らないオーストラリア人グループばかりが集まっている募集型ツアーです。

知らない人ばかり集まっているという事は、まとめ役はガイド。

このツアー、私がツアーリーダーです。

 

一番、しっかりと言わなくてはならないのは集合時間

「10時集合です。

遅刻したら、バスは出発することがあります。」

 

次にいうことはトイレ。

「ここでトイレにいかないと次のトイレ休憩まで

2時間トイレはいけません。」

日本人みたく物分かりがいいわけではないので、トイレ休憩なのにトイレに行かない人がいるんです。

トイレ休憩なのにトイレにいかず、お喋りだけしていたり。

お土産買っていたり。

そして、トイレ休憩後30分と経たないうちに

「トイレにいきたい」と。

ほんと、ありえません。

なので具体的に言います。

「次の休憩は2時間後です。」と。

 

そして、階段を上らなくてはならないとき

「ロープウェイの駅まで約40段の階段があります。

エレベーターはありません。」

 

そんな風に、いつも通り、しっかりはっきり、バスでアナウンスしていました。

 

トイレの個室に入っているときに、おばあさんがトイレに入ってきました。

そして、娘さんに言っているのが聞こえてしまいました。

 

「次の休憩が二時間後なんて。本当かしら?嘘よね。脅されている気がする。」

「遅刻したらおいていくなんて、本当かしら?怖いわ。」

「階段が沢山あるなんて、そんなの無理だし。」

 

個室で聞き耳を立てていると、かなり心配性なおばあさん。

ガイドが言っていることが怖い、って感じでした。

 

脅しているつもりはないんですが、人によっては脅されている、と聞こえてしまうんでしょう。

正直、悲しかったです。おばあさんたちがいなくなるまでトイレから出ませんでした。

 

でも、仕方ない。私はツアーリーダーです。

ここは鬼になって、毎回、きちんと言わないと、時間にルーズな人も沢山いますから。

ツアーに支障をきたします。

 

心配性なおばあさん。

遅刻することは一度もなく、トイレも必ず休憩時にいき、ロープウェイは階段が多い、という理由で乗りませんでした。

 

#通訳ガイド #えむみか #インバウンド #オーストラリア人